top of page
綾瀬東部教会

2020.2.23『パラサイト』

韓国の「パラサイト」という映画が世界的に大きな話題となった。アメリカのアカデミー賞をとったからである。1929年に始まって今年で92年の歴史を持つアカデミー賞でアジアの映画の受賞は初めてだそうだ。その映画に対しての評価は多様である。ある人は極端な格差社会の不条理を赤裸々に画いて相生する道が何かを見せてくれた良い映画だと肯定的な評価をした。またある人はお金持ちを悪く描いて批判しながら彼らに対して憎悪を呼び起こした左寄りの思想を持っている監督が作った悪い映画だと否定的な評価をした。もちろん、それ以外にも様々な評価があるだろう。映画が話題になっていたので私も関心を持った。期待したような感動的な映画ではなかった。アカデミーで4個も賞を受けたほどの良い映画なのかも良く分からない。

パラサイトという映画は一言で「偽りが呼んだ惨劇の結果」だと思う。先ず、半地下に住んでいる貧しい家族4名が登場する。その家の息子が偽造された学歴証明書を使ってお金持ちの家に家庭教師として雇用される。その後、妹と父と母までがその家に就職するのを手伝う。その過程で既存の働いている人々に濡れ衣を着せて辞めさせるようにする。欲望に目が眩んだ4人家族が徹底して相手を騙し、偽りで協力し合って悪い道に歩むわけだ。問題は彼らの偽りがばれる状況になったことである。それを必死に隠そうとする中で幾人が死に至る。映画は、偽りによって得た幸福は、幸福自体も偽りであり、瞬間の幸福であり、不幸の結果を招くことになるという教訓をくれる。

映画のように私たちが住んでいる世の中は偽りが蔓延している。韓国のある知識人は「韓国は全部腐っている。韓国の社会では防腐剤までも腐っている。腐っていないのは人々の顔だけだ」と言った。その言葉を否定できない現実に非常に心が痛む。全部腐っているのに顔だけが腐っていないとは顔に鉄板を敷いたという意味だろう。すなわち、偽りと偽善と悪行を平気に行いながら恥ずかしさを感じない。最小限の良心の機能さえも麻痺してしまっているということだろう。偽りはサタンの産物である。それで、私たちイエス様を信じる者は真実であるべきだ。聖書は「人が何を蒔いても必ず蒔いたとおりに刈り取る」と言っている。悪の種が善の実を結ぶことはできないし、善の種が悪の実を結ぶこともできない。全ての偽りと偽善を捨てて、真理の中で真実に行おう。そして腐っていく世の中の塩となろう。魯牧師

閲覧数:6回0件のコメント

最新記事

すべて表示

2021.08.30 コラム : 二つの種類の知恵

コロナの感染拡大を避けるために教会の礼拝を非対面に転換させた教会が多い。ある牧師は、時代が求める教会の変革の答えが非対面礼拝であると言う。しかし教会の本質は集う共同体である。一緒に集わなければ教会の存在の意味を失うことになる。非対面礼拝が非常の時の一時的な対応の方案にはなり...

2021.08.22 コラム : コロナの経験

考えてみると、私は一生で多くの死の峠を超えてきた。子どものときから病気がちだった。さらに川や海に溺れたり、練炭のガスを吸い込んだり、建築現場で落ちたり、投げた石に頭を打ったり、足に釘が刺さったり、過労で倒れたりなどで死の危険を経験した。しかし今回のような苦しみの経験は初めて...

2021.07.18 コラム : 滅びの道

誰かが聖書の教えの中で最も大切な教えは何かと聞くなら、躊躇なく「高慢となってはいけない」であると答えたい。本当にそうである。エデンの園で始まった人類の歴史もそれを証明する。最初の人間から高慢で罪を犯した故に死の道を歩んだ。以来、すべての人間の滅びの道は例外なく高慢から始まる...

Comments


記事: Blog2_Post
bottom of page